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長年の憧れだった場所を訪れたので、 道中すこしずつつけていた日記をこちらに。 ==== 披露宴と二次会を終えふわふわと現実感の無いまま、成田深夜発のカタール航空でまずドーハへ。 旅のお供は、出発直前に友人フジエダがプレゼントしてくれたBRUTUS「黄金のアフリカ」号。 これなんと1983年4月号、わたしの生まれた年そして月のもの。エモくて泣きながら読んだ。 大学時代、中東地域研究のゼミに入り、卒論はカタールのテレビメディア(アルジャジーラテレビとか)だったので、カタール初上陸で少し胸が高まる。 高まったのはほんの10分くらいで、「ここで3時間どう時間つぶそう」と早朝4時の空港できょろきょろとあたりを見渡す。 時間を持て余し入ったお土産店で目に入ったのがダミアンハーストのコラボグッズ。 ドーハの美術館が運営するショップのようで置いてあるものすべてのセンスが素敵。伝統的なアラビックの文様を生かしたデザイナーズの生活雑貨など。 ダミアンハーストの横に村上隆のものもあったので、現代アートの仕事をしている友人にその場でメールしたところカタールでは5年前に村上氏の五百羅漢図をあのサイズでドーンと飾る個展をやったそうな。 カタールの美術庁(率いているのは若き王女さま)は年間すさまじい額を現代アートに投下しているんだって、一説には年間一千億円とも。もともとアルジャジーラをつくったのも王族。カタールは比較的リベラルな気質でお金が潤沢にあって、カタールの財政全般について知りたくなった。 光の速さでダミアンハーストのバックを買い、残りの時間は飲酒でつぶした。 イスラームの国なので、カフェとかレストランと、お酒が飲めるバーとはゆるやかにゾーニングがされていた。ドーハからふたたびカタール航空でタンザニアのキリマンジャロ国際空港へ到着。 今回の旅行の旅先を決めたのは半年ほど前。 (夏休みと新婚旅行を兼ねていたので)1週間強の旅ができる機会はあまりないから、ずっと憧れていた場所に行こうと夫と話した。 ①憧れていたタンザニアのンゴロンゴロクレーターロッジ というホテルに泊まりたい ②ナミビアのナミブ砂漠でキャンプして、ソッサスフレイにのぼりたい ③新疆ウイグル自治区に行ってみたい ④モロッコの素敵な都市や砂漠を周遊したい 調べて行くうちに②から⑤は、GWや年末年始でもいけるかもねということになり、①を中心にゆったりタンザニアを楽しもうとなった。 ケニアなど他のサファリを有する国でもよかったのだけれども、サファリ入りする前後にどうしてもナイロビやヨハネスブルグなど大都市での一泊が必要というのがネックになった。夫も私もガチャガチャとした喧噪都市が少し苦手だ(脆弱なメンタル)。それでいうとタンザニアは国際空港があるのがサファリからそう離れていないキリマンジャロ国際空港と、そしてリゾートとしても知られる島ザンジバル島の世界遺産のまちストーンタウンのすぐそば。 ロスなく旅を楽しめるねということで腹は決まった。ツアーでなく個人手配になるので、大手旅行会社の秘境専門デスクやアフリカ専門の旅行会社数社に希望の工程を問い合わせ、いちばん早く安く情報も豊富だったアフリカ専門の旅行会社「道祖神」さんにお願いした。 アルーシャ1泊、ンゴロンゴロ2泊、セレンゲティ2泊、ザンジバル2泊 希望のホテルの手配と、移動手段そしてゲームサファリのガイドを手配していただいた。 キリマンジャロ空港に降り立つと、気持ちのいい暑さ。 アフリカと言えども、タンザニアの内陸は標高が高いから「灼熱の大地」ではない。 独立峰では世界一高いキリマンジャロの頂上は雲がかかり見えない。 ピーターというタンザニア人のドライバー兼ガイドと空港の外で合流した。 彼は、日本語が少しできるけど英語のほうが話しやすそう。 マサイの血が入っていると言っていた。 彼がンゴロンゴロ2泊、セレンゲティ2泊とずっとつきっきりで移動そしてゲームサファリのアテンドもしてくれるらしい。ゲームサファリはてっきり滞在するホテルが行うのだとおもっていたので、ホテルの他のお客と混載されることなく、我々のペースでゲームサファリができてガイドもたまに日本語(動物の名前とかね)をまじえてもらうので安心だ。脆弱なメンタルかつ、ヨーロッパからの観光客には無い「時差」「長時間フライト」のビハインドを抱える私たちにありがたい。 他の客も、つきっきり専属ガイドスタイルが多いので、ンゴロンゴロやセレンゲティのホテルやロッジには、ドライバーやガイド専用の宿泊棟が存在する。 アルーシャからンゴロンゴロまで3時間ほど車で走る。 途中いたるところにマサイ族とマサイ族の家がみえる。勉強不足だがマサイってもっと奥地でひっそりレアキャラとして存在しているのだとおもっていたよ。 普通にこの地でかなりの存在感とたくましさで生きていることがわかった。本当にびっくりするほど、マサイは逞しくどこにでも住める。「未開の人」ではなく、開かれた場所であえて比較的合理的に生活スタイルを守り続けている(そのあたりは後述)。 フラミンゴの飛来で有名なマニャラ湖を遠目で見つつンゴロンゴロ保全地区に到着した。 標高2,000メートルをこえる山の頂上に直径20キロのクレーターがあり、箱庭のようにそのなかで生態系が完成しているのだ。憧れのンゴロンゴロクレーターロッジはクレーターの淵に立つ。 ロッジの敷地にはいった瞬間、バッファローやシマウマがそこらへんにいるのでテンションがあがる。 スタッフによる歌とダンスで歓迎を受けたのち中にはいると息を飲んだ。 夢にまでみたアフリカンゴージャスと絶景がそこに。絶景のスケール感は想像を絶していた。 ゲームサファリしなくていいから、ライオンもサイも見れなくていいからずっとロッジでチルってたい... ロッジのすぐそばにも点在するマサイの家に似せた外観。運営会社はアフリカ資本なので、マサイへのリスペクトなのかも。
ンゴロンゴロについた日は昼食を憧れのロッジでとり(たくさんのスパイス、ディップ、ワカモレ、そしてオールインクルーシヴ!なのでワイン天国)車でのゲームサファリにはでず、ウォーキングサファリへ。 銃をもったレンジャーとクレーターの淵を2時間ほどおさんぽ。 これ他のサファリではなかなかできないからンゴロンゴロに行く方は是非ともやるべき、と思う。 ンゴロンゴロもクレーターの底部分そしてセレンゲティはほぼ全域で車から降りるのは禁じられている。肉食動物に襲われるからね。 突然現れるマサイの牛の群れと牛を引き連れるマサイ族の子ども。水を求めて数十キロ歩くマサイの女性とロバ。キリンがすぐそばを歩いていたり、クレーターの淵からの絶景に息を飲んだり、心洗われる散歩。 ロッジの美味しいディナーとスタッフによりマサイの歌と踊りを楽しみンゴロンゴロ初日おしまい。 ンゴロンゴロ2日目の朝。 ベッドから体を起こすと、目の前に絶景が広がっていた。 このテラスで飲むコーヒーとロゼは最高だ。 きょうは1日、クレーターの淵や底を車で探検しゲームサファリする。 まずは、昔ながらのマサイの生活をしながら観光客を受け入れている村に。 彼らは本当にたくましい。 家の敷地に入る際にチップを50ドル要求され、めんどくさかったので50ドル払った。ガイドのピーターに「どうなってんのよ」って顔をすると、「うーんいつも金額、違うね。ゼロのこともある」と。今思えば交渉すればよかったがめんどくささが勝ち(マサイの目力と迫力に負けた)、しばしマサイのみなさんとの時間を楽しんだ。 多くの伝統的なマサイは、草と牛の糞でできた小屋に住み、牛とヤギを飼いその肉や乳を主食とし、水はロバが運ぶ。 で少数のマサイは、その生活を守りながら、道ばたやそこらへんで出会った観光客と写真を撮り撮影代で1ドルほど稼いでいる。 私たちがぼったくられたのは、伝統的な生活に根差しつつ、観光業もきっちりやっているマサイだった。観光マサイとか観光部族って言葉があるけれど、この地ではあくまでベーシカルな伝統的なマサイの生活で衣食住をたてながら、スパイス購入や学費、交通費のためだけに貨幣を獲得しに観光客を相手にしているというハイブリッド生活をしているようだった。 (イメージしてたのは、現代的な生活をしているのに村に「出勤」して衣装に着替えるスタイル。そうではなかった) しばらく彼らはこのハイブリッドのままでやっていくんだろうなぁと思った。 もちろん都市で都市的な暮らしに鞍替えしているマサイもいる。 彼らは、牛を手放し主食を牛からパンや芋に変え、警備員的な仕事をしているそうな。目もいいし戦闘的だから、最強の警備員なんだって。 マサイの家の中は狭くて暗くて、密室で直火を焚いているから強烈な煙に目とすべての粘膜が痛む。 家畜のふんのまわりに伝染病を媒介するハエがたかるから、煙はハエ除けなのかしら。 なんならこの家自体もふんでできてるんだったな...。 マサイはめったにお風呂にも入らないし、主食が牛の血と肉だからいろいろとワイルドな香りもする。 究極のアウェイに放り込まれた我々の写真がこちらである。 少し軽くなった財布とともに、車でゲームサファリへ。 次々と現れる動物たちに、ほんとにほんとにほんとにほんとにと富士サファリパークのCM曲が脳内で鳴り続けている。 ランチはカバだらけの池のほとりでピクニック。 ンゴロンゴロは動物が減っているようで、ライオンやヌーを眺めつつ像の水浴びをみたところで、まだまだ動物を見せたそうなガイド兼ドライバーのピーターに「動物はセレンゲティでみる。ンゴロンゴロはとにかくロッジでチルしたいんだ。あのロッジハイパー高いんだよ」(←必死か)と伝え早々に切り上げロッジに帰宅。 途中、ピーターが貸してくれた動物図鑑にしおりがわりにはいっていたのがエコーの写真。 おもわず「ワーオ、これはユアベイビー?」と聞いたら、少しだまったのちピーターが「ノー、イッツミー」とよくみたら写真に「レバー」ってかいてあるじゃん。 肝臓悪いのかよピーター、とそこからわたしたちがピーターに優しくなったのは言うまでもない。 【日記セレンゲティ編に続く】 #
by dubby2
| 2017-11-27 11:57
| TRAVEL
私の仕事は大きくわけて2つ。 まずは企画。 人の気持ちとか生活とか社会とかを、どう変えるために、どうするか。仮説を立てること。 これはひたすら考える作業。モニターとにらめっこしたり、図書館に行ったり、悶々としたり、風呂にはいったり。 つぎに、それをかたちにして着地させること。 チームをつくって、役割をふってとにかく推進する。 今まで2つとも対峙の仕方が、 「前に進ませよう」と漕ぐ感覚だった。 けれど、漕いでも漕いでも小さなオールだったらびくともしないし、 水流がつよかったら逆に戻されてしまう。 そして時にからまわる。 そもそもヤル気スイッチが入らない限りこの力技も使えない。 モチベーション次第で仕事の質が落ちるリスクがあるやり方だった。 ここを解脱しないと、 やばいんじゃないかとうっすら思い始めていた。 そんな折、膨大な情報をさばかなければならない仕事を受けた。 目標はシンプルかつ壮大な仕事だけれど、 まずやるべきことやメールの飛び交いかたもすごかった。 とにかく大量にちらばった「事実」と、それをどうまとめるかのタスク。 記憶力と処理能力がついていかないから、 むりやり前に進めようとせずに整理整頓に徹してみた。 必要以上に整理整頓した。 細かいところだとメールのフォルダ処理からevernote機能のフル活用などなど。 モノもコトも情報も、物理的にも、思考や仮説も階層的に整理した。 なんというか、水の流れに耳を澄ませて、水路やら堤防やらをつくるような作業。 そうしたらどうだろう、力技を使わなくてもコトが進んで行った。 水路の流れに船がすーっと進んでいく感じ。 もちろん時々つっかえるんだけど、その時は船ではなく水路のほうを直すことも知った。 なんというか、ちょっと解脱した感覚だった。 そもそもアイデアってのは、とつぜん湧き出るのではなくて、 きちんと体系化された知識と、そこにひもづく自分のそれへの「感想」の記憶の蓄積からひねりだすもの。 整理整頓すればその環境が整うのは当たり前の話だった。 それからは、仕事以外の生活のあらゆるシーン(たとえば家の掃除とかね)でも、 そういうミニマルなところからはじめると、 なんかちょっと生活がまわりやすくなった。 で、何が言いたいかというと、 これって恋愛にも大いに言えるってこと。 #
by dubby2
| 2016-07-28 15:31
| log
ずっと髪の毛が長いので、カットは毛先をそろえたり軽くする程度。 なので美容院にこだわりがない。 もっと言うと美容院もネイルサロンもめんどくさいからあんまり行きたくない。 美容師さんとの会話で仕事以上に気をつかって頼まれてないのにエンタテインメントしちゃうので疲れるし、そもそもよく知らない人とサシで話をするシチュエーションでは飲酒したい衝動に駆られる。 そんなわけで、美容院は時間が空いた時に思いつきでふらりと行くので固定の店がない。 たまに気に入ると2回3回と行くけれど、 その「気に入る」の大きな要素を占めるのが雑誌のセレクトだ。 雑誌のセレクトって、美容師さんが自分のことをどう見てるかの提案だ。 わたしは顔がコンサバなので、おもいっきりコンサバな赤文字系の雑誌をだされることがある。 30過ぎたら主婦向けコンサバ雑誌の登場率もあがってきてしまった。 そんな時、心のなかでは雑誌もろともちゃぶ台をひっくり返している。 まれにdancyuとかカーサブルータスとかを出してくれる美容院があると次もそこに行く。 あるサロンで、初めてなのに暮らしの手帖がでてきたことがあってちょっと感動した。 なんというか美容院で髪を切ったり染めたりした変化って自己満だから、自己満なりの意味合いを美容師さんとは一瞬でも共有したい。 だから、私のことをすごいゆるふわスイーツなコンサバだと思ってる美容師さんに髪の毛を切られたりするのって不安なのである。 コルクの佐渡島さんが著書の中で、宇宙兄弟が流行ったきっかけは美容院を攻めた戦略だと言っていた。 マーケティングの要となる女性のファンを増やすには、女性が信用している美容師さんをまずおさえるという論法。 美容院に宇宙兄弟を送って美容師さんがまずファンになる。 お客さんとの世間話で「最近おもしろいマンガ見つけたんですよ」と話題になり、実際その場で読むこともできる。 美容院に置かれる、そしてお客さんに出す雑誌は立派なメディアだ。 なので、全国の美容師のみなさん、雑誌の出され方で店を決める人がここにいるってことも頭の片隅に置いておいていただけたらうれしいです。 写真は、先週末行った沖縄の北部、本部町のきしもと食堂の沖縄そば。 伝統的な灰汁をつかった麺。おいしゅうございました。 #
by dubby2
| 2016-07-06 17:09
| log
昨年末にニュージーランド政府観光局さんのお招きで行ったニュージーランドぐるっと1周の旅。 前回は食のクオリティと民度の高さに驚いた話を書きましたが今回は絶景編。 ニュージーランドに行ったら必ず行くべき場所がこちら。 南島の霊峰マウントクック。 富士山とほぼ同じくらいの高さの山。 これなんと、宿泊したハーミテージホテルの部屋のベッドサイドからの眺め。 安定のアル中のわたくしは、 前日スーパーで買ったシャルドネを持ち込み、部屋につくなり絶景を肴に1杯いただきました。ニュージーランドワインはコルクではなくスクリューキャップが主流なので、旅中持ち歩きができてとても便利! ハーミテージホテルには日本人スタッフも常駐していて、お客さんも中高年の日本人が多く、もしかしたらニュージーランドの観光地の中でいちばん日本人率が高いかも。 みなさん色とりどりのトレッキングウエアを身にまとい、最新の登山ギアを身につけてらっしゃいました。「アクティブシニア」ってこういう人たちのことを言うんだなーと実感。 たぶん、リア充率がいちばん高いのって若者ではなく団塊世代ちょい下あたりの層ですよね。バブルをいちばんいい年齢で知ってらっしゃいますから。 ホテルからかる〜くトレッキングすると雲も頂きもすぐそこに! ガチンコ登山でなくとも、車+軽いトレッキングでこんな景色が拝めてしまうなんてニュージーランドすごいなぁ。 そして、マウントクックの麓には氷河湖があります。 ニュージーランド最大の氷河タスマングレイシャー。 小さなボートにのり、氷河湖をクルーズ。 氷河の高さは水面上30メートルほど。けれど見えている姿は全貌のほんの10分の1だとか。 温暖化の影響で、すごいスピードで氷河は後退しているそうで、時に大きな崩落も起きる。 そんな崩落した「野良」氷河がところどころ浮いていて、触れることも食べることもできる。 はい、これを期待して日本から持ってきましたよ、ベヘロフカ。 本当は「響」がよかったのだけどちょうど小瓶がなくてね〜。 氷河の氷のオンザロックでいただきます。 贅沢うぇーい。 よきかなよきかな〜。 ニュージーランドの絶景はここだけではありません。 そのまえに、まずは基本的な話を。 ニュージーランドは北島と南島からなり、この2つは成り立ちがちがいます。 ついでに言うとオーストラリアの付属(失礼)っぽいイメージを持っている方もいるかと思うけれど、オーストラリアとニュージーランドは、地形も地層も動植物もまったく違う。 人種や文化的にはむしろ、ハワイなどのポリネシアに近いのです。 北島は火山活動が盛んで、湖はほとんどカルデラ。 温泉地ロトルアが有名ですね。首都のウェリントンやニュージーランド最大の街オークランドも北島にあります。 一方南島の湖は、氷河の浸食や融解によりできたもの。 南島の自然は雄大でとてもワイルド。マウントクックと並んで人気のミルフォードサウンドも南島にあります。 南島でマウントクックやミルフォードサウンドとあわせてオススメなのが、 クイーンズタウンから車で数時間、ワナカ近郊のリバークルーズ。 雄大な景色のなかひたすら上流に向けてジェットボードが突き進みます。 このボート、水深10センチもあればOKなようで、水の上をバウンドしながら時速80キロほどでガンガン進む。 ボートの底に岩がぶつかる衝撃が断続的に続き、 さらにはキャプテンが突如急旋回をかけてきたりする。 1時間ほどのぼったところでボートを降りお散歩。 おとぎ話のような、うつくしい苔がむす森があったり、 水の青さにうっとりしたり、 夢のような時間でした。 さて、急に醒めるのが夢というのもの。 そろそろ戻ろうかと下流にくだりはじめたら、ジェットボートが突然の故障。 かなり攻めた運転してたもんね...。 雄大な大自然、もちろん橋もなければ近くに道路もない。 泳いで帰れるわけもない。 中洲にとりのこされた私たち。 キャプテンに「このボートいくらくらいするの?」と聞いたら1,000万円くらいさ、と。 いやいや例えば1,000万のポルシェであんな荒れた運転する人なんていないよ....。 キャプテンどんだけワイルドなんだよかっこよすぎるだろ。いや壊しちゃったら元も子もないんだけど。 ボートは壊れたが景色がすばらしいから悲壮感はゼロ〜。 しかし、 ボートに乗る前にビールをたらふく飲んでいたわたくしはぼちぼち膀胱が限界に...。 野でいたすことはやぶさかではないのですが、 いかんせんどこにも隠れるところがない。 32歳独身、十数名に見守られながらいたすのか。 理性と本能のせめぎあいの中、救世主は現れました。 ヘリコプター! ヘリが助けにきてくれたのでした。 災い転じてほにゃらら、リバークルーズに加えて空中散歩まで楽しんでしまいました。 今回の旅の様子をおさめたこちらの動画も公開中で〜す。 うすうす気づいてたけど私の歩き方ってはたからみたらこんなにおぼつかないんだな...。 #
by dubby2
| 2016-02-16 19:24
| TRAVEL
先日、四国のある温泉街でストリップを観た。 最初にストリップを観たのは、去年の浅草ロック座。 何度か飲んだことがある川上奈々美ちゃんがステージに立つというので、勇姿を拝みに行った。 ストリップは本当におもしろい。 肌が露わになる瞬間はそわそわするし、まわりの男性の反応も気になってしまう。 けれど5分もすれば、それは映画やアートと同じ鑑賞物へと変わる。 表情、ポージング、選曲に舞台演出。へたな芝居よりおもしろいし没入できるものだ。 田舎の劇場であれば隙だらけの演出だけど、それもまた土着的な魅力を放ってくる。 なによりストリップ「嬢」たちの肉体のうつくしいこと。 皆観られるために、そして常人には不可能なポージングを維持するために、 すごい筋肉をつけている。ギリシャ彫刻のようにうつくしい。 大事な部分から吹き矢を飛ばすとか、 齢70を超えた嬢(?)がでてきて男性が縮み上がるとか、 そんな逸話を持つストリップ劇場にはまだ出合えてないので あくまで数少ない経験の中での話だけれど、 今までわたしが観た嬢はみんな美しく、まぶしかった。 嬢たちの姿でいちばんグっとくるのは後ろ姿。 とりわけ、ポージングをしたりお客さんに大事なゾーンをご開帳している時の、その背中。 筋肉の震えや、髪の痛みかたや肩へのかかり肩。そして空気。 なんというか、とにかくものすごく情報量が多い。 それにロマンのようなものを感じるのだ。 嬢が笑顔でこちらを向いている時は、いろんなことが思考停止する。 嬢と客席は距離が近いから、こちらの表情を読み取られてしまうという緊張感もある。同性ならではの緊張感かもしれない。 彼女たちは、己の肉体と表情そのものが表現物だから、こちらにそれが向けられている間だけは素直に受け取るしかないし、そういう気迫を持っている嬢が多いのだ。 四国の温泉街のストリップ劇場で2番手で出てきた嬢は、扇情的でかっこいい踊りをした。 そして肩と太ももに大きな入れ墨があった。 片方はアメコミっぽいモチーフ的な図柄。片方は、龍の図柄。 色合いの差的にも掘った時期に差がありそう。 トンマナもかなり違うから、もしかしたら交際していた男性が違う時期に掘ったのかな、なんて邪推したりした。 彼女がしゃべると、その土地の方言とは少し違うイントネーションだった。 別の盛り場から移ってきたんだろうか。 彼女はどこから来て、どんな人生を送ってきたんだろう。 キンモクセイの匂いをかぐと、 小学生の頃の秋の記憶が生々しくも一気にフラッシュバックする。 嬢の背中を見ると、見たことも知るよしもない彼女の人生の幻像のようなものが勝手に立ち上がる。 嬢の表情がすばらしく、自信にあふれていればいるほど、 ロマンのようなものをともなって、フラッシュバックする。 そもそも自信なげで悲壮感漂う嬢なんて、見ていられないだろう。 嬢たちはいろんなものを隠したり晒したり、 そんな姿を私たちはただ拝む。 富士山のご来光を見るような恍惚の表情でご開帳を眺めるオッサンたちの表情を盗みみるのもまたいい。 ストリップ劇場の嬢の背中には匂いたつものがある。 だったらそこらへんの女性や女優さんの背中をみればいいんじゃないかとも思う。 でも、格段に「裸の」女の背中がいい。 一見情報量が多い、顔や胸という前半身より、 何も語らない背中の方が情報量が多いのは、こちら側受け手の問題でもある。 ポップスや写実の古典絵画が前者だとすると、 後者は現代アートや詩のようなものなのかもしれない。 それは言い過ぎか。ともあれ、女はひとつの体で両方表現できる。 浅草や温泉街でふと時間をあまらせたなら、 迷うことなくストリップに行けばいいと思う。 #
by dubby2
| 2016-02-15 19:09
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